性病の検査方法

性病に感染したことに気付かないまま、他の人との接触をかさねると 他の人にまで感染を広げてしまうことになります。
風邪などの感染とちがうのは、風邪の場合だと誰から誰に感染したのかよくわからないのに対し、性病の場合は誰から誰に感染したのかがはっきりすることが多いことです。
うつした、うつされた、といったことはお互いに気分がよくないばかりか信用まで失いかねません。

性病の検査はどこでするの?

性病の種類によっては自覚症状がないものも多くあり、誰かにうつしてから 相手が発症して自分が感染していたことがわかったというケースもあります。
とくにHIV(エイズ)などは発症までの期間が長く、自覚しにくい病気です。
完治させることは難しい病気ですので不安な接触があれば早期に検査を受けることが重要です。
また、早期に感染を知ることによって早期に治療を行うことで、 病気を完治させやすくさせたり進行を遅らせたりすることができます。

性に関する病気はなかなか自分から進んで検査を受けることはしにくいのですが、 最近では匿名性を重視したセルフチェック検査もできるようになっています。
性病の検査を保健所でするか病院でするか 「どうも体の様子が変だ」といった場合や、「あの人は実は性病に感染していたらしい」といったことを知った場合、 自分は性病に感染していないだろうか?と不安になってしまうものです。
不安を抱えたまま毎日を過ごすよりは、しっかりと検査をして安心できる状態になったほうが精神的にも、肉体的にもいいことですよね。
自分が性病に感染していないかということを検査する方法は現在3つあります。


病院

病院で検査してもらうというのは最もよく知られた方法でしょう。
病院へ行って性病の検査をしてほしいと告げれば検査をしてもらうことができます。
泌尿器科、産婦人科、小児科、皮膚科などで検査が可能です。
病院で性病の検査をしてもらうと、検査料の他に初診料や診察代がかかります。
症状がない段階での検査では保険の適用ができない場合が多いようです。

病院で検査をしてもらうことのメリットは、もし性病に感染していることがみつかった場合には そのままその病院で治療を受けることができることです。
デメリットとしては、病院にもよりますが予約をとったり待ち時間がながかったりと検査をしてもらうまでに時間がかかります。



保健所

全国の保健所で性病検査が行われています。
基本的には検査費用は無料です。 また自分の名前を告げることなく匿名で検査を受けることができます。
保健所での性病の検査はHIVの検査を中心に行われており、すべての性病の検査項目があるわけではありません。
また、保健所によって検査が行われている日や時間帯が異なります。
検査は1~2週間に1回、平日の昼間に行われることが多く、受けられる人数にも限りがあります。 自治体によっては土日に検査を行っているところもあります。
性病の検査を行っている全国の保健所等の検索をすることができます。
保健所で検査してもらうことのメリットは、なにより費用が安いことです。 デメリットとしては、タイミングよく検査を受けることができないことと、検査項目が限られることです。



検査キット

最近主流になってきている性病検査の方法です。
検査に必要な器具をセットにしたものが販売されており、この器具を使って自分で血液や粘膜の一部を採取します。
検査機関へこれらを送ると性病感染の検査が行われて結果が通知されます。

検査の内容は病院で行うものと同じものです。
まだ症状が軽く性病かどうかはっきりしないのでわざわざ病院へ行ったりおおげさなことはしたくない、という方や、 誰にも知られずに安く検査したいという方に向いています。


性病検査キット
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性病の検査内容

性病検査では血液、尿、おりもの、のど粘膜の検査を行います
性病の検査で行われる検査内容としては次のものがあります。


血液検査

一般的な血液の検査です。血液を少量採取して血液中の成分を検査します。
性病の検査の中では最もよく行われているものです。
●血液検査で判別できる性病の種類は次のものです。
<HIV、クラミジア、梅毒、性器ヘルペス、B型肝炎、C型肝炎>


尿検査

尿の検査は男性向けの検査で行われます。
通常の尿検査と同様に尿を採取し検査します。
●尿検査で判別できる病気は次のものです。
<クラミジア>
淋病

おりものの検査

おりものの検査は女性性病の検査で行われます。
膣内にめんぼうのようなものを数センチほど入れ、内側の粘膜部分を軽くこすって膣分泌物を採取します。
●この検査で判別できる性病は次のものです。
<クラミジア、淋病、膣炎、カンジダ、トリコモナス>


喉(のど)粘膜の検査

性病は性器周辺だけではなくノドにも感染します。
ノドに感染しているかどうかを判別するために行う検査がノドの粘膜の検査です。
この検査では、カルポーターと呼ばれるめんぼうのようなものでノドを軽くこすって粘膜を採取します。 ●喉の粘膜の検査で判別できる性病は次のものです。
<クラミジア、淋病>


検査機関や検査を行う性病の項目によって検査の内容が変わることがありますので、 必要な場合には検査を行う検査機関へお問い合わせください。